欲しいを叶える「コンパウンド」

　通常のチョコレートは焼成すると、融けたり、焦げて固くなるため、フォンダンショコラのような菓子のとろっと感の演出には難しさがあります。
　不二製油グループのコンパウンドフィリングは、植物性油脂の力でソフトな物性を付与。焼成しても焼き残りし、冷めてもおいしさが持続します。
　常温で食べてもなめらかなチョコクッキーやフォンダンショコラ、パンなど様々な様態のアプリケーションをお客様へご提案しています。

　パリパリ、やわらか、スーッと融ける。多様な食感が求められるアイスクリームには、アイスコーティングが欠かせません。
　通常、チョコレートが溶ける温度は人の体温に近い3７℃程度。
　マイナス20℃前後に冷凍されたアイスを口にすると口内が冷え、通常のチョコレートコーティングではなかなか融けません。
　そこでアイスコーティングは融ける温度を低く設定し、冷えた口の中でもコーティングが融けるような設計を実現しています。不二製油グループのコーティングは多種多様なアイスクリームの食感に関するご要望をかなえます。

　世界中で愛されるコーンに乗ったアイスクリーム。
　出来立てはアイスクリームのやわらかさとコーンのパリパリ感の組み合わせが絶妙ですが、冷凍庫で保管するとパリパリ感がなくなり、食べる時にはコーンが柔らかくなってしまいます。
　不二製油グループのアイスコーティングをコーンアイスクリームに噴霧することでチョコレートの油脂がアイスクリームからコーンへの水分移行を抑制し、パリパリ食感の持続を可能にします。
　コーンだけでなく、クッキー生地やワッフル生地などのサクサク食感の持続にも効果があります。チョコレートそのものの食感だけでなく、合わせる素材の良さを引き立てます。

　世界各国によって、チョコレートのパンに求められるポイントは様々です。
　日本では、「速乾性」と「パン生地と相性の良いくちどけ」を併せ持ったコーティングが求められます。不二製油グループでは、テンパリング不要で速乾性を持ちながらも、パン生地の美味しさを引き立たせるコーティングを実現しています。更に袋入りパンのべたつきの抑制や、ひび割れ耐性など、独自の機能性を持ったコーティングも開発しています。
　一方、東南アジアでは速乾性よりも、「ツヤツヤ感の持続」のニーズが高く、固まりすぎない、でも垂れづらい、絶妙な美味しさを付与してほしいという要望をかなえるため、「ツヤツヤだけど、ほどよく固まる。」コーティングを実現、お客様の課題解決に寄り添います。
　世界各国の地域性のあるチョコレート文化に寄り添い、現地のチョコレートパンをより魅力的に演出します。

　ピュアチョコレートは見た目の美しさも魅力の一つですが、製造条件や保管条件によっては、白い粉をふいたような状態になる「ブルーム」という現象が発生し、せっかくの美しさが損なわれてしまいます。
　コンパウンドチョコレートはピュアチョコレートのココアバターをブルーム耐性のある油脂へ変更することで、ブルームを抑制し、チョコレートの見た目の美しさを維持します。

　チョコレートを真夏にも楽しみたいけども、手に持った時のべたつきが気になってしまう…。不二製油（日本）の焼きチョコ用コンパウンドチョコレートはその問題を解決します。
　小麦粉や卵を使わずに焼成するだけで、簡単に焼きチョコが完成。焼成しているので、直接手に持ってもべたつきません。
　食べると濃厚なカカオの風味が広がり、通常の焼き菓子では実現できない食感を味わえます。
　また、ナッツやベリーを加えれば、グルテンフリーなカカオ風味のバーアイテムも簡単に作ることができます。
　シュー生地や焼き菓子の生地に練りこむ等、従来では考えられなかったアプリケーションも数多く商品化されています。