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CEOメッセージ

不二製油グループ本社は2021年に創業71年目に入りました。当社は「人のために働く」を全従業員が共有すべき価値観としてグループ憲法に掲げています。グループ憲法の前身となる経営基本方針には「顧客への貢献を果し不断の発展を図る」との条文が掲げられており、まさにこれは、現在の「人のために働く」に通ずるものです。

私のESG経営の出発点は、米国での体験にあります。2012年からの4年間、私は米国のフジ ベジタブル オイルに赴任していましたが、当時、NGOからパーム油の生産に伴う森林破壊などの環境問題や人権などの社会問題について、厳しい内容のレターを受け取りました。NGOからの批判は経営者としてはできれば避けたい問題ですが、彼らが指摘する社会課題は深刻であり、私は逆に、経営上正面から向き合うべきと強く認識しました。その後帰国し、2016年に最高経営戦略責任者(CSO)として、環境や人権に配慮した原料調達を推進するために、調達をグローバルレベルで管理するサプライチェーンマネジメントグループを創設したことが、サステナブルな未来へ向けた道の始まりです。

現在も、主要原料のサステナブル調達については、日本企業の中では他社に先駆けて推進し続けています。また、当社が長年取り組んできた大豆たん白素材はサステナブルな食材として注目されています。地球環境や人権課題に配慮する当社のESG活動は、社会から評価をいただける水準に成長しつつあります。しかしながら、CO2排出量削減、生物多様性の保全など、グローバルで要求されるさまざまな環境対策レベルはより厳しくなっています。人権課題においても、政府の政策や規制、投資家の要求はコロナ禍の中にあっても日々強まっています。対応の遅れや失敗は早晩自社の事業活動やレピュテーション、ひいては企業価値に影響を及ぼすという危機感があります。情報のボーダレス化が進む中、私たちは自らの活動をフェアに判断・評価し、掲げた目標を着実に達成する努力や工夫を継続しなければなりません。

また、真のグローバル企業へと飛躍するため、今までのダイバーシティ&インクルージョンにエクイティ(公平性)を加えた、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)の観点が重要になると考えています。海外での駐在経験から、教育の機会が公平に与えられないことが貧困問題などにつながると肌で感じてきたことが背景にあります。今や14ヵ国に拠点を持ち、グループ全体の約7割が海外従業員という人材構成の中、企業価値創出を担う世界中の従業員に対して、公平に挑戦の機会を用意するのと併せ、あらゆる職種でそれぞれが成果を適正に評価され、思う存分に活躍できる環境を具現化したいと考えています。

社会課題やその意味合いは時代とともに変化していきますが、今も昔も、不二製油グループは「社会が直面する課題を、植物性食品素材を用いた食の力で解決する会社」です。コロナ禍において、当社は食でいのちを守るエッセンシャル事業を担っていることを改めて自覚しました。

SDGsの重要性がますます高まる今こそ原点に立ち返り、ステークホルダーの期待や懸念に耳を傾けるとともに、世界中の従業員が安全で安心して働き続けられる環境を整備してまいります。そして、地球環境の保全と再生に努め、世界の全ての人の食の歓びと健康への貢献を経営の中核に据え、持続的な発展に向け邁進いたします。

不二製油グループ本社株式会社
代表取締役社長
最高経営責任者(CEO)

酒井 幹夫