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水使用量の削減

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水資源

マネジメント情報

事業活動との関わり

不二製油グループの事業活動は、サプライチェーンにおける原材料の農作物の生産や製品の製造工程において水を使用、排出しており、水資源の適切な管理は重要な経営課題と認識しています。

考え方

世界的に水資源不足が深刻化しています。地球温暖化の進行に伴い、今後数億人が水ストレスの増加に直面し※1、2080年にはさらに18億人が必要な水を利用できない状態になる可能性が指摘されています※2。不二製油グループは、「環境基本方針」に基づいて水資源の保全に取り組んでおり、「環境ビジョン2030※3」において、グループ全体での水使用量の削減についてコミットメントを表明しています。また、当社グループの事業活動が及ぼす影響を特定・是正するために、それぞれの拠点に特有の水リスクを適切に把握し、対策を講じています。取水や排水が環境に与える影響をできる限り軽減すべく、各国・地域の基準・規制に沿った、あるいは基準・規制を上回る独自の指標のもと管理に努めています。

推進体制

不二製油グループ本社ESG部門長の管掌のもと取り組みを推進しています。また、ESGマテリアリティ※1の一つとして、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会※2において進捗や成果を確認しています。

目標・実績

2030年目標※1 2022年度実績※1 達成率
原単位※2で20%削減(グループ全体) 27%削減 135%
  • ※1 基準年:2016年。
  • ※2 生産量当たりの水使用量。

〇:目標に対して90%以上達成、△:目標に対して60%以上達成、×:60%未満

2022年度目標 2022年度実績 自己評価
環境データ収集システムによるタイムリーな環境データ収集の開始 グループ各社と連携し環境データ収集システムの運用を開始
新たな削減目標の検討・策定 CO2排出量削減の新目標検討に合わせ、水使用量削減の新目標の検討も次年度以降に延期 ×
削減活動の推進およびレベル向上 グループ会社7社への環境監査を通じた社内啓発を実施

考察

2030年目標に対する取り組み

水使用量原単位は、前年度の25%削減に対し、2022年度は27%削減となり、2ポイント好転しました。目標の20%削減に対しては、達成率135%となりました。生産量の減少を受けて、対前年度で水使用量は減少しました。国内では、生産設備の洗浄方法の見直しによる洗浄水の削減が、海外では、生産設備の洗浄回数の見直しや漏水対策などが、水使用量の削減にそれぞれ寄与しました。

2022年度目標に対する取り組み

「環境ビジョン2030」の達成に向け、オンライン環境監査を通じて同ビジョンの説明や節水の考え方などを共有しました。
2021年度から導入した環境データ収集システムを活用し、タイムリーな情報収集やその分析を行い、削減活動に活かしていきます。

年間水使用量と原単位推移

Next Step

  • 新たな削減目標の検討
  • 継続的な削減活動の推進および従業員の水に対する意識啓発の強化

具体的な取り組み

リスク管理と対策

不二製油グループでは、取水量・水質、風水害、排水規制違反などの水リスクをさまざまなリスクの一つとして管理しており、各グループ会社が重要リスクの特定、対応策立案・実施、評価・改善などのリスクマネジメントのPDCA活動を展開しています。具体的には、Aqueductの分析結果を参考にするとともに、リスクマップを活用した当社グループのリスクマネジメントシステムに基づいて、各グループ会社が立地する地域の水リスクを評価しています。その結果、中国のグループ会社における排水規制違反リスク、インドネシアのグループ会社における洪水リスクなどを重要なリスクとして認識しており、リスクの発生防止・リスク発生時の被害低減などを図るための対策を講じています。

  • ※ Aqueduct:世界資源研究所(WRI)が発表した、水リスクを示した世界地図・情報を提供するツール。

グループ会社における節水活動

2022年度の節水活動の一例は以下のとおりです。

  • 不二製油(株)の神戸工場では、スチームトラップを省エネ仕様へ更新し、ボイラー補給水を削減しました。
  • 不二製油(株)のエフアンドエフでは、温調水を循環可能なタンクに更新しました。
  • 不二製油(張家港)有限公司(中国)では設備を更新し、油脂精製工程の水使用量を削減しました。
  • ハラルド(ブラジル)、巴洛美巧克力製造(上海)有限公司(中国)、フジオイル タイランド、パルマジュ エディブルオイル(マレーシア)では生産工程中の漏水箇所を特定し修繕しました。

関連資料