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ニュースリリース

2018年11月30日責任あるパーム油調達に関する取組み状況について

1. 趣旨

不二製油グループ本社株式会社は、2016年3月に「責任あるパーム油調達方針」(以下:調達方針)を策定・公表いたしました。この調達方針は、当社グループのパーム油サプライチェーンにおけるNDPE(No Deforestation, No Peat ,No Exploitation)を目指すことを約束するものです。本レポートでは、前回レポート(2018年月6月)以降の、調達方針を推進するための取組みの進捗を報告いたします。


2. 進捗

当社グループでは、調達方針を実践する為に、主に6つの取組みを推進しています。(下記、図1参照)


図1.調達方針促進のための主な取り組みの全体像

調達方針促進のための主な取り組みの全体像

(1)トレーサビリティ
当社グループでは、サプライチェーンを把握し改善するために、トレーサビリティの把握に取り組んでいます。 2020年までに搾油工場までの完全なトレーサビリティの達成を目指しています。
2018年1月-6月の期間において、前回レポートから3%スコアが向上し、不二製油グループ全体で98%のパーム関連のトレーサビリティスコアを達成しました。このスコアは、パーム油(PO)のスコア97%とパーム核油(PKO)のスコア100%を合わせたものです。


搾油工場までのトレーサビリティスコア(%)
  2018年1月~6月 2017年7月~12月 2017年1月~6月 2016年7月~12月
パーム油 97 96 96 93
パーム核油 100 94 97 96
合計 98 95 96 94


スコアは地域によって異なりますが、前期(2017年7月-2017年12月)に比べ、パーム油調達スコアの一貫性は維持されています。
これは、不二製油の全てのパーム油調達地域において、主にサプライヤーとのコミュニケーション強化を継続的に行った結果であると考えられます。
不二製油グループは、自社の責任あるパーム油調達方針で表明するように、サプライチェーンの透明性を完全に約束しています。そのため、引き続き、当社グループはサプライヤーとのエンゲージメントを強化し、トレーサビリティスコアの向上に努めます。


※結果に関する留意事項
・トレーサビリティスコアは、データの可用性、調達先の変更、時間の経過あるいはその他の問題に伴い変動する場合があります。
・すべてのトレーサビリティの数値は、サプライヤーによって自己開示された情報に基づきます。オイルミルのGPS座標については、当社が直接保有する情報だけではなく、パートナーである国際的な非営利団体のTFT(The Forest Trust)が保有する情報を使用しております。
・また、一部のオイルミルデータに関して、TFTと当社のサプライヤーの間で秘密保持契約を締結しており、現在当社がこのデータを保有する計画を進めております。



(2)サプライチェーン改善活動-パームオイルミル- ART(Aggregator Refinery Transformation)計画
当社グループは2016年7月から、TFTと協力して「責任あるパーム油調達方針」を推進しています。方針を推進する戦略の1つとして、パルマジュ エディブル オイル社(マレーシアに所在する当社グループの一次精製会社、以下パルマジュ社)のサプライヤー(Crude Palm Oil(CPO)/Palm Kernel Oil(PKO))に対してART計画に着手しています。
進捗記事は下記のURLからご覧いただけます。
http://www.tft-earth.org/stories/blog/fuji-oil-bringing-change-malaysian-palm-oil/

<図2>ART計画の全体像
<図2>ART計画の全体像

上記<図2>の通り、2018年11月現在、「①A社との改善活動」と「②A社以外のサプライヤーとの改善活動」の2種類の活動を行っています。


①A社との改善活動
A社と行った改善活動の成果は、下記の映像をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=sUWBgu07Tp8
A社との改善活動に関する詳細は、下記の前回レポートをご覧ください。(2018年6月)
https://www.fujioilholdings.com/en/news/2018/1193705_2696.html


A社によって示された進捗とコミットメントが優れていることから、不二製油の「責任あるパーム油調達方針」に対しての進捗と成果を共有する為に、A社は「パイオニアフォーラム」に招待されました。
「パイオニアフォーラム」は当社のパートナーであるTFTが開催し、前向きな考えを持つ、農園や搾油、精製などの企業に対し、現場における良い取り組みを共有する場を提供するものです。当社グループは、A社が業界を代表して、このパイオニアフォーラムに招待されたことを誇りに思います。

詳しくは、下記のURLをご覧ください。
https://sway.com/pLEOS156F4OgnrC7


②A社以外のサプライヤーとの改善活動
前回レポートで報告した通り、当社は、A社以外のサプライヤー(搾油工場)に対して1日セミナーを開催しました。セミナーでは、当社の調達方針の目標を再度示し、サプライヤーに対して「Tools for Transformation-Self Assessment」(T4T セルフアセスメント)という、TFTが開発したオンラインシステムを使用するよう要請しました。セミナーに参加したサプライヤーは、NDPE(No Deforestation, No Peat, No exploitation)について理解を深めて頂きました。T4T セルフアセスメントは、パーム油のサプライヤーが、自己評価を行い、当社の「責任あるパーム油調達方針」の要件(No Deforestation, No Peat, No exploitation)対する現状を把握することを手助けする為のツールです。T4T セルフアセスメントは質問書を送り、サプライヤーに回答してもらうことによって、当社の「責任あるパーム油調達方針」に対するサプライヤーの現状を把握することができる当社グループとサプライヤーの両者にとって役立つツールです。
過去6ヵ月間、当社は、パルマジュ社のサプライヤーに対して、T4Tセルフアセスメントの導入に努めてきました。2018年11月現在、A社を含むすべてのパルマジュ社の、直接サプライヤー(7つの搾油工場)が質問書に回答してくださいました。当社は、T4Tセルフアセスメントシステムを、より多くのサプライヤーに導入していただきたいと考えています。来年度は、この結果を更に検討し、森林破壊や搾取の無いパーム油の生産について、サプライヤーへのサポートに努めます。



(3)パルマジュ社以外の直接的サプライヤー(精製会社)に対する方針実行のためのエンゲージメント(EPI:Engagement for Policy Implementation)
「責任あるパーム油調達方針」実行に向けたサプライチェーンの進捗を把握するために、EPIを用いて、不二製油グループは搾油工場以外にもサプライヤー(この場合は精製所)とのエンゲージメントを約束しています。EPIは、サプライヤーの調達方針と当社グループの調達方針との間でどのようなギャップがあるのかを把握するためのプロセスです。EPI質問書は、直接サプライヤーである精製会社の取り組みの進捗を当社が把握するために使用されるもので、責任ある調達方針を実行する上で重要だと考えられる項目をカバーしています。
EPIの質問書は、パーム油サプライチェーン上の改善活動を達成する為に必要な、主要な6つの項目をカバーしています。
・企業の方針、コミットメント
・トレーサビリティの状況
・改善への取り組み方法
・グローバルなグリーバンスメカニズムと方針不順守守のサプライヤーに対する手続き
・透明性
・検証
2018年11月現在、当社グループはEPI質問書の送付を通じて、すべての直接的サプライヤー(22の精製会社)とグローバルにエンゲージメントを行っています。当社グループはサプライヤーに対して、透明性と正確性をもって回答するよう要請しています。透明性と正確性のある回答によって、サプライヤーの調達方針実現を支援することが可能となります。EPI質問書に対するサプライヤーからの最初の回答内容に基づいて、支援を行います。



(4)小規模農家支援
パーム油小規模農家の課題は、ノウハウ不足により持続可能な農園運営が難しいことです。当社グループは2016年1月から、Wild Asia Group Scheme(WAGS)のメンバーとしてサプライヤーとともに、マレーシアのサバ州キナバタンガン地域の小規模農家の支援活動を行っています。WAGSは、小規模農家の生産性向上と持続可能な農園運営の両立のために、マレーシアのNGOであるWild Asiaによって設立されたイニシアチブです。2018年10月までに、キナバタンガン地域の約520軒の農家がWAGSによって支援を受け、15,000mtものFFB(Fresh Fruit Bunch:パーム果房)がRSPO認証を取得しました。当社グループはWAGSメンバーの一員として、今後も支援を継続して参ります。



(5)グリーバンス(苦情処理)メカニズム
当社グループは、NDPEの方針を実現する為に、当社グループのグリーバンスメカニズムを構築・公表しました。
グリーバンスの手順やリストは、当社グループのサステナビリティウェブサイトからご覧いただけます。
https://www.fujioilholdings.com/en/csr/grievance_mechanism/
当社は、四半期ごとを目途に、グリーバンスリストの更新を行っています。



(6)ユニフジ
ユニフジは、持続可能なパーム油の生産に向けて当社と同じ価値観を共有する農園会社、ユナイテッド・プランテーションズ社との合弁会社です。ユニフジは、ユナイテッド・プランテーションズ社の持続可能なパーム油と、当社グループの分別技術によって付加価値の高いパーム油商品を生産しています。2018年後半に操業を開始しました。



(7)インドネシアでのランドスケープアプローチによる改善活動
(Areal Prioritas Transformasi : APTランドスケープイニシアチブ)

2017年に、当社グループのパートナーであるTFTが、インドネシアにおいて優先的な改善エリアのためのイニシアチブ(Areal Prioritas Transformasi : APTランドスケープイニシアチブ)を立ち上げました。このイニシアチブは、インドネシアのスマトラ島の、パーム油農園開発によって森林破壊のリスクにさらされている環境的に重要なエリアの様々なステークホルダーがともに取り組むために、「ランドスケープアプローチ」(特定した地域について、パーム農園に限らずNGOやコミュニティ・政府などのマルチステークホルダーが参画し、地域ごと改善を図るアプローチ。)を取っています。支援地域は、森林破壊の加速の脅威にさらされている森林植生地域としての重要度に基づいて選定されました。不二製油グループは、これらの重要な地域をサプライチェーンに含んでいることから、このAPTランドスケープイニシアチブに2018年4月より参画しています。インドネシアでのAPTランドスケープイニシアチブの目標は、政府の土地利用計画プロセスを支援すること、および土地が環境・社会・経済の観点から適切に管理されるためにサプライチェーンの連携を促進することを目的としています。
APTランドスケープイニシアチブは、以下の主要な目標に向かって取り組みを進めています。

  • ・経済的・空間的な計画のリーダーとしての地元政府の関与
  • ・パーム油農園区域内での森林破壊停止の条件整備
  • ・小規模農家に代替の生計手段を提供し、コミュニティ単位で保全を強化することによる、パーム農園区域外でのパーム農園開発による森林破壊の予防
  • ・搾油工場および農園による、NDPEコミットメント促進のための現状の取り組み強化
このAPTランドスケープイニシアチブは現在、農園開発の脅威にさらされている、インドネシアの貴重な熱帯雨林3つの地域を対象に展開されています。このうちの2つの地域は、オランウータンやトラ、ゾウやサイなどが共存する最後の土地と言われ、Leuser Ecosystemが所在するアチェ州に所在しています。
詳細情報は以下のURLをご覧ください。
https://drive.google.com/file/d/1MGHogrfGx54WpIHeM2O7es10ib5jDHAV/view




3. 今後の取り組み

当社グループはパートナーと協力し、引き続き「責任ある調達方針」の実行に努めます。
ART計画を継続するとともに、さらに多くのサプライヤーとエンゲージメントができるように、T4T セルフアセスメントの導入を進めます。このツールにより、アンケート結果に基づいた、サプライヤーとの効果的なエンゲージメントを促進します。
当社グループは2018年後半より、T4Tアセスメントを更に広範囲の間接的サプライヤー(搾油工場)、農園まで広げます。EPIの回答に基づき、精製会社とのエンゲージメントを行っていきます。
さらに、これまでに報告されているグリーバンスについては、グリーバンスプロシージャーを通じて管理・モニタリングを続けます。当社グループに対して報告されているグリーバンスについては、すべて検証後にグリーバンスリストに記載します。また、当社グループは、引き続きトレーサビリティレポートを半年ごとに公開し、継続的に更新していきます。持続可能なパーム油調達の活動に関して、次回レポートは2019年6月に公表予定です。



以上

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