用語集
- あ行
- か行
- さ行
- た行
- は行
- ま行
- ら行
- 英数字
あ行
- 安定化DHA/EPA
- 油脂に難溶性の抗酸化成分を混合する当社独自の基幹技術により、酸化による「魚臭」を抑え、毎日の食事でDHA・EPAを無理なく色々な食品から摂取することを可能にした油脂。
- エステル交換
- 油脂中の脂肪酸の配列を組み直す技術で、触媒として酵素を用いる方法と化学触媒を用いる方法がある。例えば、酵素を用いたエステル交換では、ヒマワリ油のような汎用の油脂原料から、チョコレート用のココアバターとよく似た性質のハードバター(チョコレート用油脂)が得られる。一方、化学触媒を用いたエステル交換は、マーガリン用油脂の結晶性改良などに用いられる。
か行
- カカオ
- 西アフリカ、中南米、東南アジアといった高温多湿の地域で栽培される植物。ラグビーボール状のカカオポッドと呼ばれる実の内部の種子がカカオ豆である。カカオ豆を発酵、乾燥、焙煎、摩砕したものをカカオマス、カカオマスを圧搾して得られる油脂をココアバター、圧搾後の固形分を粉末状に加工したものをココアパウダーと呼ぶ。これらは主にチョコレートの原料として用いられる。
- 機能剤
-
加えることで物性(食感、保油、保水、分散安定性等)や品質保持(保存性)などの機能性を付与する食品機能剤のこと。
- 硬化
- 水素添加ともいい、油脂を構成する不飽和脂肪酸に水素を付加し、飽和脂肪酸に変化させることによって、油脂の融点を上げたり、酸化安定性を改良したりすること。
- コンパウンドチョコレート
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チョコレートの主原料のカカオ、乳、砂糖、油脂のうち、油脂に植物性油脂からつくられるチョコレート用油脂を用いて作られたチョコレート。
チョコレート用油脂を用いることで速乾性・耐熱性などの機能を持ち、パンや洋菓子など、広い用途に用いられる。ココアバターの含量が少ないココアを併用して使用することが多い。
さ行
- サステナブル・オリジン
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「カカオ豆購入による資金援助」を行う不二製油(日本)独自のプログラムの名称。基準を満たしたカカオ豆にプレミアム(支援金)をつけて購入することで、農家の生活改善・人権・環境の問題解決などを支援している。
- サステナブル調達
- サプライチェーン上の地球環境や人権の課題に配慮した調達活動のこと。
- シアカーネル
- シアナッツからナッツ(殻、種皮)を取り除いた、胚(カーネル)をシアカーネルという。シアカーネルからはシアバターが製造され、チョコレートを始めとした、食品、化粧品や石鹸に使用される。
- シアナッツ
- シアバターの木の種子のことで、シアの外皮(果実)を取り除いた後の、殻・種皮に覆われたものをシアナッツという。主な生産地はナイジェリア、マリ、ブルキナファソ、ガーナなど。
- ショートニング
- 植物、動物油脂を原料とした練り込み専用の油脂で、水分を含まないもの。固体状・液体状・粉末状のものがあり、サクサク・ポロポロとした軽い食感を出すことができる。
- 水溶性えんどう多糖類
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エンドウ由来の水溶性食物繊維。酸性乳飲料のたん白質を分散・安定化させ、乳成分の沈殿を防止するといった特長を有する。
- 水溶性大豆多糖類
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おからを原料とした、水溶性の食物繊維。
酸性乳飲料のたん白質の分散安定化による乳成分の沈殿防止や、調理麺・米飯等の相互の付着の防止などの特長もあり、優れた天然の食品機能剤として世界で利用されている。 - 責任あるカカオ豆調達方針
- 不二製油グループとして2018年8月に策定・公表した方針。
農家の生活環境改善や不二製油グループのサプライチェーン上の児童労働の撤廃、森林破壊の防止と森林の保全にコミットメントを行い、持続可能な方法で生産されたカカオ豆調達を行うことを表明している。 - 責任あるシアカーネルの調達方針
- 不二製油グループとして2021年6月に策定・公表した方針。
シアの木の緑地保全と森林破壊ゼロなどのコミットメントを行うことで、シアカーネルの持続的な開発の強化を行うことを表明している。 - 責任ある大豆、大豆加工製品の調達方針
- 不二製油グループとして2021年6月に策定・公表した方針。
人と環境に配慮したサプライヤーから責任ある方法で生産された大豆や大豆製品を調達し、持続可能な大豆調達の実現に資することを表明している。 - 責任あるパーム油調達方針
- 不二製油グループとして2016年3月に策定・公表した方針。
環境問題・人権問題のない持続可能なパーム油調達を目指すことを表明している。 - ソヤファームクラブ
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「植物性食品ですこやかな毎日を」をコンセプトに、様々な植物性の製品の販売している不二製油のECサイト。
た行
- 大豆
- マメ科の一年草。種子である豆が、食用や加工原料、油や資料などに活用される。不二製油グループでは、脱脂大豆を中心に活用し、大豆たん白素材、大豆たん白食品、機能剤などの大豆加工素材の製造・販売を行う。
- 大豆たん白食品
- 大豆および大豆たん白を主原料とした、がんもどきや豆腐などを指す。当社の大豆たん白食品は、主に給食、加工食品メーカーなどで使用されている。
- 大豆たん白素材
- 大豆を原料とした、タンパク質含量の高い粉状状や粒状の食品素材。ハム・ソーセージ、水練り製品等の品質安定剤、プロテイン飲料、また肉の代替素材など、幅広い用途で用いられる。
- 大豆ペプチド
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大豆たん白質を酵素分解して調製する、数個のアミノ酸が結合した物質。
大豆ペプチドは単量体のアミノ酸に比べ、消化・吸収性に優れており、筋肉増強、疲労回復に効果的とされている。 - チーズ風味素材・チーズ様素材
- 不二製油グループの油脂配合や乳化発酵技術により、パンや洋菓子に適した安定的で便利な機能を付与し、チーズの物性を実現した製品
- 調製品
- 乳原料や植物油脂などを調合・加工した製菓・調理原料。
- チョコレート
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カカオ原料に、砂糖・油脂・粉乳などを加え、微粉砕後に混練した食品。
チョコレートには30-50%油脂が含まれているが、どのような油脂を使用するかによって、食感(歯どおり・くちどけ)・物性(耐熱性など)の品質が変わる。
チョコレートに使われる油脂は、カカオに含まれる油分であるココアバターと、その他の植物性油脂から作られるチョコレート用油脂(ハードバター)があり、前者を用いたチョコレートをピュアチョコレート・後者をコンパウンドチョコレートと称する。 - チョコレート用油脂
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パーム油等の植物性油脂から作られ、機能性などを付与するためにチョコレートの製造に使用する油脂(ハードバター)のこと。
チョコレート用油脂には、大きく分けてテンパリング型とノーテンパリング型の2つのタイプがある。
テンパリング型チョコレート用油脂は物理的、化学的組成が非常にココアバターに近く、ココアバターとうまく溶け合うが、固める時にテンパリング作業が必要。耐ブルーム性、酸化安定性など、ココアバターに比べ優れた性質をもち、板チョコをはじめ、プラリネチョコレート、スライスチョコレートなどに使われている。
ノーテンパリング型チョコレート用油脂はテンパリング操作が不要で、作業性の向上と使用したチョコレート製品の保存性を高める。アイスクリーム用コーティングチョコレート、ビスケットやナッツなどのコーティングをはじめ、パン用のチョコレートなどに幅広く使われている。主要なチョコレート用油脂の種類としてCBE・CBS・CBRがあるが、このうちCBEがテンパリング型・CBS・CBRがノーテンパリング型のチョコレート用油脂である。
- テンパリング
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チョコレートを固化する時に行う温度調節作業。ココアバターの安定な結晶を作るために行う。
- トランス脂肪酸
- 油脂を構成する脂肪酸のうち、トランス型の不飽和結合を含むもの。牛や羊などの脂肪に含まれるほか、油脂の機能を調整する水素添加の工程で発生しやすく、また、精製時の高温下でも微量発生することがある。過剰に摂取すると、心疾患のリスクを高めるといわれている。
- トレーサビリティ
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生産履歴や流通経路を明らかにすること。また、その仕組み。食品の安全確保、およびその追跡過程において、サプライチェーン上の人権や・環境問題への関与について確認し、関与がある場合は改善を促している。
は行
- パーム
- ヤシ科アブラヤシ属の植物で、アフリカ原産。現在はインドネシアやマレーシアでプランテーション化され非常に多く栽培されている。
パームは、果実の部分からパーム油、核の部分からパーム核油という全く違った性質の油脂をとることができる。
パーム油は年々生産量が増加し、現在は大豆油を抜いて世界第一番目の油脂となり、フライ用からチョコレート用まで幅広く使われている。また、パーム核油は、ヤシ油に似た組成を持つラウリン系油脂で食品から化成品原料まで広く用いられている。 - ピュアチョコレート
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カカオ、乳、砂糖を主原料とし、油脂部分はココアバターのみを使用しているチョコレート。
- フィリング
- 西洋料理で、「中身」「詰め物」の意味。代表的なものでは、カスタードクリーム、チョコレートクリームなどが挙げられる。
- フジオイルグローバルイノベーションセンターヨーロッパ
- 欧州R&D拠点のフジオイルグローバルイノベーションセンターヨーロッパ(通称GICE)は、研究開発のグローバル化、イノベーションエコシステムの発展および、グループ全体の研究開発を推進のため2021年に設立された。研究機関、大学、食品メーカー、食品ベンチャー企業など世界をリードするアグリフードビジネスが集積するオランダのフードバレー に在する。
- 不二サイエンスイノベーションセンター
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不二製油グループの研究開発のヘッドクォーター。グループ内外の知識と技術を融合させ、技術イノベーションを興す場として、2016年に阪南事業所内に設立された。
- フジサニープラザ
- お客様とコミュニケーションを図りながら、最新の情報・知識・技術を合わせ、新製品・新しいアプリケーションを通して新しい価値を創り出す拠点。日本・中国・アジアに設けた「フジサニープラザ」ではお客様との共創を通して、それぞれの地域の皆様の嗜好に合ったものづくりによって、新たな価値を生み出している。
- 不二製油グループ憲法
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2015年に制定。同年のグループ本社制への移行に際し、当社グループ社員全員の価値観の共有化を図るとともに、グループガバナンスの基本として、判断・行動の優先基準付けのよりどころとなるものとして策定された。創業時から大切にしてきた精神を引き継ぐとともに、当社グループの使命・目指す姿・行動する上で持つべき価値観・行動原則を明文化している。
- 不二製油グループサプライヤー行動規範
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不二製油グループとして2021年4月に策定・公表した方針。
人権、食の安全・品質、環境保全をはじめとした一連の原則の遵守、および行動規範の違反を特定し改善するための予防策や救済策を講じることを全てのサプライヤーに求めるものであり、調達における上位方針。 - プライムテクスチャー製法
- 蓄積された大豆と油脂の加工技術を応用し、大豆のおいしさを活かしつつ、「肉のような繊維感や噛み応え」と「口どけ」の両立を実現した大豆ミートの新製法。
- プラントベースフード
- Plant-Based Food(PBF)、植物性食品。PBFとは大豆やエンドウ豆、ひよこ豆、植物性油脂などの植物素材を原料に動物性食品(ハンバーガーのパティやナゲットなどの肉製品、チーズやバター、ヨーグルトなどの乳製品、海産物)の風味や食感を再現した植物性食品。
人と地球の健康に関する課題解決に貢献が期待されるもの。 - 分別
- 天然の油脂は、多くの油脂成分の混合物である。例えばパーム油は通常はラードのように固まっているが、この中にも大豆油のような低融点の液状油成分と高融点の固形脂成分が混ざっている。
分別技術は、この混ざっている成分を分ける技術で、これにより融点や物性が異なる新しい油脂素材を得ることができる。食用油脂の分別技術は、不二製油が日本で初めて工業化・大量製品化に成功した技術で、今では不二製油の多くの製品を生む基盤技術となっている。 - ホイップクリーム
- 植物性油脂を使用されて生産されたクリーム。作業性、保形性に優れるなどの特徴を有す。
ま行
- マーガリン
- 植物、動物油脂を原料とした練り込み用の油脂で、水分を含むもの。油脂含有率の違いにより「マーガリン」と「ファットスプレッド」に分けられており、含有率が80%を超えるものを「マーガリン」、80%未満のものを「ファットスプレッド」と呼ぶ。
- ミルリスト
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自社のサプライチェーン上にある搾油工場(ミル)のリストのこと。
ら行
- ランドスケープアプローチ
- 一定の地域や空間において、(土地・空間計画をベースに、)多様な人間活動と自然環境を総合的に取扱い、課題解決を導き出す手法。
不二製油グループでは、森林破壊防止のため、地元政府・NGO・ 企業・ 農園等のマルチステークホルダーが連携し、地域全体で改善活動を行う取り組み(ランドスケープイニシアチブ)を進めている。 - レインフォレスト・アライアンス認証
- 人と自然が調和し繁栄できる世界を創造するために活動している国際的な非営利団体による認証制度。森林・気候・人権・生活水準に焦点を当て、その認証製品または原料が、持続可能性の3つの柱(社会・経済・環境)の強化につながる手法を用いて生産されたものであることを認証している。
英数字
- CLMRS
- Child Labor Monitoring and Remediation System(児童労働監視改善システム)の略。カカオ産地で児童労働撤廃のための活動を推進するNPO団体のInternational Cocoa Initiative(ICI)が開発したシステム。
不二製油グループでは、カカオ豆を調達しているコミュニティにCLMRSを設置を進めている。 - CBE・CBS・CBR
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主要なチョコレート用油脂の種別名称。
CBE:Cocoa Butter Equivalent
CBS:Cocoa Butter Substitute
CBR:Cocoa Butter Replacer - FUJI ROIC
- ROICは一般的に投下資本は有利子負債と株主資本を使用し、投下資本と税引後営業利益を用いて事業効率を測るが、より不二製油グループの会社や事業を図るべく、投下資本に各経営単位が把握可能な運転資本と固定資産を疑似的に使用しもの。
- GOODNOON
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不二製油グループの2030年ビジョン(※)を達成するための活動を牽引するフラッグシップ。
※2030年ビジョン「植物性素材でおいしさと健康を追求しサステナブルな食の未来を共創します」 - IPハンドリング
- Identity Preserved Handlingの略で、分別生産流通管理のこと。農産物を、種子の選定から生産、流通、製造に至るまで、各段階で分別管理され、その旨について各段階ごとに証明書の添付が義務付けられている管理システム。非遺伝子組換え農産物の管理にも用いられる。
- LTP
- Labour Transformation Programme(労働環境改善プログラム)の略称。
LTPは、サプライヤーの労働関連問題の特定・改善のための仕組みづくりを支援するプログラムであり、不二製油グループではプライチェーンにおいて2017年から実施している。 - NDPE
- No Deforestation, No Peatland Development and No Exploitation(森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ)のそれぞれの頭文字をとったもの。
- P-LAB
- 一般社団法人Plant Based Lifestyle Labの略称。2021年10月に一般社団法人化を行い、プラントベースフード(PBF)を取り入れたライフスタイルの普及・啓発と、PBF活用による持続可能な社会の実現を目指している。
- RSPO
-
Roundtable on Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議)の略称。
パーム油生産業、搾油・貿易業、消費者製品製造業、小売業、銀行・投資会社、環境NGO、社会・開発系NGOの協力のもとで運営されている非営利組織で、持続可能なパーム油に関するグローバルな基準を策定し実施している。 - RTRS
-
Round Table on Responsible Soy Association(責任ある大豆に関する円卓会議)の略称。大豆の生産者、供給業者、小売業者、金融機関、NGOなどから構成されている非営利組織で、責任ある大豆の生産、取引、利用の拡大を促進している。
- SBT
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Science-based targetsの略。科学的根拠に基づきパリ協定が求める水準と整合した温室効果ガス排出削減目標を設定することで、気候変動対策を推進する国際的イニシアチブのこと。
- Tebma-Kanduプログラム
- 2021年3月に立ち上げたシアカーネルのサステナビリティ・プログラム。ガーナの女性協同組合に対して、倉庫のスポンサーシップや事前融資の提供、品質管理トレーニングを行い、トレーサビリティを高めシアカーネルの質を向上させるとともにガーナのコミュニティの価値向上の貢献も目指す取り組み。
- TTP TTM
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不二製油グループにおけるパーム油の調達における農園までのトレーサビリティ。
・搾油工場までのトレーサビリティ(TTM:Traceability to the Mill)
・農園までのトレーサビリティ(TTP:Traceability to the Plantation) - USS 製法
- Ultra Soy Separation製法の略。大豆本来のおいしさをそのまま活かして豆乳を「低脂肪豆乳」と「豆乳クリーム」に分離させることに成功した、世界初の特許製法。当USS製法により展開されている製品は、従来の豆乳にはないおいしさや様々な機能性を持ち、またマヨネーズやチーズといった卵や乳由来の食品を大豆で実現している。
- WFCL
- Worst Forms of Child Labour(最悪の形態の児童労働)の略称。ILO(国際労働機関)が定める、18歳未満の子どもの安全、健康、道徳を害するおそれのある危険有害労働のこと。不二製油グループではカカオの調達において2025年までにWFCLゼロを目指している。