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事業活動との関わり

不二製油グループは、世界の食への貢献、グローバル化を進めてきたことで約6,000名の連結従業員総数のうち7割が海外エリアの従業員となりました。企業の活動を支えるのは人材であり、企業の持続的な成長や目標達成に不可欠な財産です。多様な人材が成長しながら、イキイキと挑戦と革新に取り組み、一丸となって新しいビジネスや技術、製品を生み出し続けることがグループの発展につながると考えています。

考え方

不二製油グループが持続的に成長するには、不二製油グループ憲法のミッションを達成し世界の食市場に貢献し続ける必要があり、多様な人材が能力を発揮することが求められます。グローバルで多様な人材が、一体となって力を最大限に発揮できるよう、刻々と変化する市場に対応し、かつ、事業戦略と連動して、成長の機会の提供と職場環境の整備を行っています。

人材戦略

不二製油グループ憲法ならびに2023年3月に策定した「不二製油グループ人権ガイドライン」に沿って、「事業戦略と連動したタイムリーな施策で、多様な人材が能力発揮と成長が実現でき、グローバルに、一体となって活躍する、不二製油グループの持続的成長を担う人材を育成する」を運営方針としています。

不二製油グループの人材戦略 イメージ

推進体制

2022年度は不二製油グループ本社グローバル人事グループの企画のもと、グループ各社が経営状況に応じた人材育成の取り組みを推進しました。2023年度ESGマテリアリティ※1特定に伴い、「人材確保・育成」としてESGマテリアリティへ移行し、テーマ名称も「人材確保・育成」へ変更しました。不二製油グループ本社人事・総務部門長の管掌のもとで推進しており、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会※2において進捗や成果を確認しています。

Next Step

2023年度、不二製油グループの人材に関わる取り組み方針に基づき、日本エリアの不二製油(株)では、採用と研修を一気通貫で行うことで実行性を高めるため、人材開発課を新設しました。対象者の雇用形態を限定せず、以下3つのコンセプトに基づく研修プログラムを展開していきます。

  • 多様な専門性の習得機会の提供
  • 自律的なキャリア形成の支援
  • 上司が部下のキャリアを真剣に考え、支援する風土の醸成

不二製油(株)では、以下の2023年度目標に取り組みます。

人材確保:新規採用者の定着率改善

  • 採用計画、選考、入社後の教育体系まで含めた取り組みの強化
  • 生産職におけるミスマッチ入社回避のための採用法の見直し(入社前の工場見学や座談会の実施など)

人材育成

  • キャリア自律を支援する新研修プランの提供
  • 個々の専門性向上に向けた施策の推進

具体的な取り組み

グローバル人材育成

海外戦略の加速に伴い、グローバルに力を発揮できる人材の登用・育成を目指して、取り組みを推進しています。

マネジメント人材の育成

不二製油グループ本社では、2020年度に将来の経営人材の育成を目的とした会議で要件を定義し、候補者のグローバルかつ戦略的な育成について多面的な協議を行っています。国籍や性別などにとらわれずグループ全体より対象者を選定し、グループを牽引する多様な経営人材の育成を進めています。
不二製油(株)では将来を見据えたリーダー層の育成として、2022年度に要件定義と候補者の選定を行い、選抜者16名が約9ヵ月にわたり新規事業の立案や役員へのプレゼンテーションなど実践的な研修プログラムを受講しました。また、将来の管理職層の早期育成を図るべく、2016年度からグループ討議や面接演習などを通じて集団場面・対個人場面での行動傾向を把握するアセスメント研修を実施しています。2022年度は15名に対して実施しました。本研修を通じて、マネジメントのあるべき姿を認識するとともに、自身の課題と強みを客観的に把握します。受講後に上司や人事部とのフィードバック面談やOJT計画の立案から振り返りまで行い、周囲が育成に深く関わることで、確実な成長につなげています。

グローバル化を支える人材育成

グローバルで事業を継続的に推進・拡大するための要となる経営資源として、不二製油グループのグローバル経営を推進する牽引役、海外法人の経営人材と事業牽引人材の育成を重視しています。
語学力アップのための自己啓発や集合研修を実施するとともに、専門領域に応じた海外駐在など、グローバルマインドを醸成しグローバル視点でビジネス経験を積むための取り組みを行っています。
不二製油(株)では2022年度、英語が必要な業務に携わる選抜人材に対し、英語スピーキング力強化研修を実施しました。また、2021年度から本格開始した海外トレーニー制度では、半年にわたる海外での語学研修後、海外現地法人でOJT研修を中心とした業務研修を実施しています。自ら課題を抽出し解決する実践力や、異なる文化・習慣・環境を受容する素地形成を促し、将来の海外グループ会社の経営人材候補の早期育成に努めています。

キャリア支援体制

不二製油グループ本社および不二製油(株)で勤務する従業員に対し、階層別研修や通信教育受講補助金制度によるスキルアップ支援、業務に応じた資格取得奨励や学習支援を実施しています。また、考課フィードバック時に成長ポイントや啓発ポイントを上司と共有する機会や、全正社員を対象にキャリアのたな卸しと今後のキャリア展望を可視化した「キャリアアップコミュニケーションシート」に基づく上司との面談機会を年に1度設け、キャリアの形成と適正配置による活躍の場の提供に努めています。2023年度からは、学ぶ習慣、学び続ける風土を醸成し、従業員とその上司が話し合い、目指すべきキャリアの方向性に沿ったプログラムを選択するカフェテリア形式の研修「FUJIラーニングカフェ」を開始しました。自律的にキャリアを考え、それを上司が支援する風土を整備していきます。また、2022年度から開始したシニアキャリア研修についてはその対象を拡大し実施します。

不二製油(株)(日本エリア) 2023年度教育体系

従業員とのエンゲージメント

不二製油グループ本社および不二製油(株)の従業員に対し、従業員意識調査を毎年実施しています。職場環境や制度などについて、広範な観点から率直な意見を集め、経営陣や管理職に分析結果をフィードバックし、業務や職場環境の改善につなげています。
2022年度の総合満足度は2021年度と同スコアであり、世間水準との比較でも高い水準を維持しました。一方、個別項目では会社方針への理解、浸透が不足している状況があり、部門単位での研修で方針説明や動画配信などを行って理解度向上に努めました。2023年度からは、これまでの従業員意識調査では測定できない従業員の働きがい、やりがいをより正確に把握するため、調査方法をエンゲージメント調査に変更し、働きがいをより高めるための方策を迅速に講じていく予定です。

労使間の対話

不二製油(株)では、従業員と会社はともに支えあう存在であるという考えのもと、労使間の対話を重視しています。会社側は人事部門が対話の窓口となり、創業と同時期に設立された不二製油労働組合とともに、70年にわたって従業員の働きやすい職場環境の整備に尽力してきました。毎月1回、労使間(会社側人事総務部門の代表と労働組合中央執行委員にて構成)にて、従業員がやりがいを持ってその力を最大限に発揮し、成長・活躍するための対話の場を設けています。また、制度などの改訂の際は全国の事業所ごとに組合員の意見を聴取するなど必要に応じて対話頻度を増やすよう配慮しています。
なお、不二製油労働組合はユニオンショップ制を採用し、不二製油(株)の執行役員・管理職を除く正社員の加入率は100%です。

関連資料