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研究開発のミッション

CTOメッセージ

近年、サステナビリティへの関心は益々高まっています。食品業界も同様であり、原料の生産から製造、流通、廃棄までのフードサプライチェーン全体の流れの中で、気候変動の対応と環境への配慮が必須となってきています。

私たち不二製油グループは、「人と地球の健康を叶える食品素材の開発」を目指し、創業時より植物性の原料に拘ってきました。パームなどを原料とした機能性油脂の開発、これら機能性油脂を活用したチョコレート素材や植物性クリームなどの乳化醗酵素材の開発、大豆搾油粕を原料とした分離大豆たん白質や大豆ミート、水溶性大豆多糖類の開発など、原料の最大活用とアップサイクルの思想を大切に、多様な植物性食品(PBF; Plant-Based Food)を開発して参りました。さらに、長年の油脂とたん白の研究をベースに、植物のちからで動物性ならではのおいしさと満足感を実現するMIRACORE®技術の開発に成功し、高付加価値PBFの事業展開を始めています。

未来創造研究所では、2050年を見据えた上で未来の社会課題を分析した「未来年表」を作成、課題を解決するための新技術と新素材の開発に取り組んでいます。オープンイノベーションによる共創にも積極的に取り組み、地政学上のリスクを回避する原材獲得の技術や省エネ・低環境負荷な生産技術の開発など、不二製油グループの成長を技術で支えてまいります。

また、不二製油グループの持続的な成長戦略において海外グループ会社との連携は極めて重要だと考えています。日本で開発した新技術の海外グループ会社への提供と、海外の新技術並びに市場トレンドの情報共有など、グローバル研究戦略グループを中心にGlobal Innovation Center Europe並びに海外グループ会社の開発部との連携を強化してまいります。

私たちは、「人と地球の健康」に貢献する食のエキスパート集団として、「サステナブルフードのプラットフォーマー」の実現を目指します。

未来創造研究所長メッセージ

人口90億人のうち、17%は65歳以上が占め、世界総人口の約半数にあたる43億人が、肥満、糖尿病あるいは認知症である2050年の世界。ここでは、生産性向上によってCO2排出量は現在の5分の1程度となる反面、パーム油は需要の8割弱、カカオは需要の4割しか供給できない状態になると予測されており、パーム油やカカオの需給ギャップ解消のビジネスチャンスが存在します。一方、2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、パレスチナ・イスラエル戦争が勃発し、世界はいよいよ不安定になり、不確実性が増しています。この不確実性の高い世界を生き抜いていくには、これまで培ってきた植物性油脂と植物性たん白の研究にさらに磨きをかけ、よりレジリエンスの高い技術を構築し、次世代の食糧システムを支えていく必要があると考えています。これら中長期的な視点で社会課題解決を目指すことに加えて、短中期的には技術マーケティングの思想を取り入れながら、近未来の有望成長ドメインにターゲティングし新市場開拓を図るテーマを設定、着実に遂行することで明るい未来を手繰り寄せます。未来は待つものではなく、自分たちで創ることができると信じています。未来創造研究所では、『植物性食をもっとおいしく、サステナブルで明るい未来を創る。』をスローガンに掲げて、国内外問わず、想いを同じくするパートナーと連携を強め、地球と人々の健康に貢献してまいります。