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糖質低減

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健康と栄養

マネジメント情報

事業活動との関わり

肥満や生活習慣病を予防するため、糖の過剰摂取をなくす取り組みが世界的に注目を浴びています。WHO(世界保健機関)は2015年に、成人あるいは未成年が一日に摂取する糖類について、一日に摂取するエネルギーの10%未満(5%未満でさらなる健康増進効果あり)に抑えることを推奨する指針を公表しています。
不二製油グループはBtoBの食品素材メーカーとして、糖質の一部を代替し得る植物性タンパク素材の研究に強みがあります。また、当社グループでは砂糖を使用しないシュガーフリーチョコレートの開発と拡販にも取り組んでいます。

  • ※ 主食系食品(パン、米飯、麺類など)や菓子に含まれる糖質について、おいしさを損なわずに、部分的に当社グループの植物性タンパク素材に置き換えることができる。顧客がパンやおにぎり、弁当を製造する際に、植物性タンパク素材を部分的に利用いただくことで、その商品の糖質含有量を低減できる。

考え方

世界の人々の健康のために、おいしさを失わずに糖質の摂取を抑えるソリューションを提供しています。食品の糖質の一部をタンパク質に置き換えることにより栄養バランスに優れ、かつおいしい食品素材を顧客、そして消費者に提供できると考えています。高タンパクで糖質が少ない食品を顧客へ提案・提供することで、消費者における糖の摂取過多の解決に貢献することを目指します。

推進体制

最高技術責任者(CTO)の管掌のもとで取り組みを推進しています。また、ESGマテリアリティ※1の一つとして、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会※2において進捗や成果を確認しています。

目標・実績

〇:目標に対して90%以上達成、△:目標に対して60%以上達成、×:60%未満

2022年度目標 2022年度実績 自己評価
主食用途に適したタンパク食品素材の開発 米飯や麺の低糖質化/高タンパク化を可能とする大豆たん白素材を開発し、健康志向の商品11件に採用
糖質を低減した食品および素材の開発 おいしさや満足感をアップさせる無糖飲料の処方を確立し、顧客に提案

考察

米飯や麺において、低糖質化/タンパク強化は消費者ニーズがあり、素材として大豆たん白の活用が認められてきました。また、「飲みごたえと糖質制限の両立」という無糖飲料の課題を改善する技術を開発し、顧客にレシピを提案しました。

Next Step

生活習慣病や肥満の予防に寄与する糖質含有比率の低い食品素材の提供が重要です。これら課題への対策として、以下の2023年度目標に取り組みます。

  • 低糖質化/タンパク強化した食品の市場拡大

具体的な取り組み

糖質が少ない食品の拡大

日本市場において、糖質の多い食品(主食系食品や菓子)の糖質の一部をタンパク質に置換し、栄養バランスに優れる食品の提案・提供に取り組んでいます。例えば、主食として食べられるパンや弁当などの糖質の一部をタンパク質に置換することにより、おいしさを損なわずに無理なく糖質を減らすことができます。

糖質を低減した米飯様素材を使用した食事メニュー(おにぎり、炒飯、牛丼)

  • ※ 写真はイメージです。

砂糖低減チョコレート

北米では、消費者の健康に対する意識の高まりから、砂糖不使用のシュガーフリーチョコレート市場が年20%超の成長を見せてきました。2022年は物価が高騰し、シュガーフリーチョコレートの販売には逆風でしたが、消費者は商品を選ぶ際の重要なポイントとして、トータルカロリーや砂糖含量を挙げており、健康意識は高く保たれています。ブラマー チョコレート カンパニー(米国)は砂糖の量を従来品よりも大幅に減らしながら、おいしさが変わらない砂糖低減チョコレートを顧客に継続して提案しています。甘味料として砂糖のみを使用しつつその含量を50%低減し、従来のチョコレートと同じ味と満足感を得られる製品です。
オーストラリアやEUといった北米以外の地域でも砂糖含量を減らしたチョコレートの需要は高く、当社グループは継続して市場の要望に対応しています。
当社グループは食の選択肢を増やすことで、消費者の砂糖摂取量の低減に貢献しています。