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フードロスの削減

マネジメント情報

事業活動との関わり

将来的な人口の増加による食糧需給のひっ迫が危惧される中、限りある食資源を効率よく使用することは食品素材メーカーにとって重要なテーマです。製造工程におけるロスの削減はもとより、BtoBの食品素材メーカーというポジションを活かし、製品開発を通して、お客様であるBtoCの食品メーカーや小売におけるフードロスの削減に貢献できると認識しています。

考え方

不二製油グループは、フードロスの削減としてグループの製造・物流における削減に加え、当社製品の賞味期限だけではなく、当社製品を活用したお客様商品の賞味期限も延長させる技術や、お客様商品を再加工する技術開発にも取り組み、バリューチェーン上のフードロス削減に貢献したいと考えています。ロスの再製品化といったアップサイクルは、製造時におけるロス削減としても重要な施策です。

  • ※ アップサイクル:廃棄物や副産物に付加価値を付け、新たな製品に変換するプロセスのこと。

推進体制

フードロスの削減については、最高技術責任者(CTO)の管掌のもとで取り組みを推進しています。また、ESGマテリアリティ※1の一つとして、取締役会の諮問機関であるESG委員会※2において進捗や成果を確認しています。ESG委員会の結果については取締役会に対して報告し、取締役会のレビューを受けています。

目標・実績

〇:目標に対して90%以上達成、△:目標に対して60%以上達成、×:60%未満

2020年度目標 2020年度実績 自己評価
パン市場における商品の賞味期限延長と再加工によるロス削減 パンの賞味期限を延長できる素材や再加工するための材料(チーズなど)を提案。再加工用素材については採用実績が増加。

考察

パン市場ではフードロスが課題として顕在化しているため、お客様と連携して課題解決に取り組めていることで、採用実績の増加につながっています。

Next Step

フードロスの削減において、おいしく長持ちする食品素材をパン市場に共有することを課題として認識しています。この課題への対策として、以下の2021年度目標に取り組んでまいります。

  • 食品のおいしさ維持(鮮度延長)技術、二次加工(リメイク含む)技術の開発と提案

具体的な取り組み

再加工を可能にする素材の開発

不二製油グループでは、さまざまな素材の提供、製造技術の組み合わせや、お客様との共創により再加工によるフードロス削減に取り組んでいます。
例えば、焼きたての食事パンが販売余剰になった場合、さらに加工して調理パンに生まれ変わらせるための素材を提案・提供することによりフードロス削減に貢献します。このような事例の提案を増やしていくことにより、豊かな食シーンの提供とフードロス削減を推進していきます。

  • ※ 食事パン:そのまま食べたり、好みの具材を一緒にサンドしたりのせて食べたりといろいろな食べ方ができる、食パンやバターロール、フランスパンなどのこと。

販売余剰になったフランスパン

羽根つきゴルゴンゾーラの惣菜パン

アップサイクルによる機能性食品素材の創出

不二製油グループでは、植物原材料から油脂、タンパク質などの成分を分離し、食品素材として販売しています。原料の高度利用は限られた食資源を有効に活用する上で極めて重要な課題です。例えば大豆では、大豆油を搾油した後、大豆タンパク質を分離し、さらに副生されるおからから水に溶ける水溶性大豆多糖類を分離するなど、従来、アップサイクルによる食品残渣の削減に努めてきました。
また、アップサイクルによる食品ロスの削減と併せて、新たな機能性素材の創出にも継続して取り組んでいます。利用価値の低いデンプン粕の高度利用がその一例です。麺類の原料として利用されるエンドウデンプンを製造する過程では、大量にエンドウ繊維が副生されます。このエンドウ繊維の高度利用に取り組み、ドリンクヨーグルトの乳タンパク質の沈殿を防ぐ安定剤として利用可能なエンドウ多糖類の製造技術を開発しました。現在、欧州で大量に廃棄されるエンドウ繊維を原料にエンドウ多糖類を製造する専用工場を、ドイツに建設中です(2021年7月現在)。今後もアップサイクルの思想で国内外の未利用食資源に注目し、高付加価値素材を創出することで食資源の高度利用とフードロス削減に努めます。

  • ※ 高度利用:残渣が出ないように、原料の利用度を高めること。