グループ会社一覧

C“ESG”Oメッセージ

不二製油グループが大切にする価値観は「人のために働く」です。この「人」とは個々の人だけでなく、人々の暮らしや地球環境全体も含み、事業を通じて社会に貢献するという意味合いが込められています。これを達成する手段として、当社グループは「ESG経営」を推進し、植物性食品素材による社会課題解決(Plant-Based Food Solutions)によって、持続可能な当社グループの成長と持続可能な社会の実現の両方を追求しています。

取締役会と連動し、ステークホルダーの期待に応えることをミッションとする最高ESG経営責任者(C“ESG”O)を設置してから1年が経過した2020年度は、「人のために働く」を実践すべく、グローバルで期待される水準へとESG活動のレベルアップを図った年でした。不二製油グループ本社取締役会の諮問機関であるESG委員会では、ESG活動進捗レビューに加え、最新の社会情勢を踏まえた2021年度のESGマテリアリティを特定しました。委員であるグループ本社のCxOや有識者、ESGマテリアリティ推進責任者やその関係者といった総勢約30名が参加し、闊達な議論を通じて活動の推進につなげています。

具体的な進展に関して説明いたしますと、まず「食の創造」については、地球規模での課題である環境負荷を考慮した食資源の安定的な確保ならびに幅広い世代の健康増進やフレイル予防に向け、植物性食品素材を使った食肉代替・乳代替製品を提供させていただいています。また、「代替」にとどまらず、植物性素材で動物性素材を超えるおいしさを実現するためにおいしさ編集技術を開発し、食品の多様化に貢献しています。食品素材メーカーならではのアプローチとしては、喫緊の課題であるフードロスを削減すべく、まだ食べられる食品をおいしく生き返らせるアプリケーション提案を進めています。

調達については、2004年のRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)への加盟を皮切りに、主原料のパーム油、カカオ、大豆と戦略原料のシアカーネルのサプライチェーン上の課題解決に力を入れています。これらの原料は人々の豊かな消費生活を支えていますが、生産には森林破壊や労働者からの搾取、強制労働や児童労働などの課題があり、一企業として見逃すことはできません。サプライチェーン上の森林や生物多様性を保全・再生し、農家など生産に携わる労働者の権利を保護すべく取り組んでいます。パーム油とカカオについては、2016年、2018年にそれぞれ調達方針を策定していますが、さらに2020年にはそれぞれに野心的な中長期目標を策定しました。大豆とシアカーネルについても、今年6月に調達方針を策定し、中長期目標を設定しました。これにより、当社グループの3つの主原料と戦略原料において、調達方針と2030年までの目標、そして課題解決に向けたKPIが出揃ったことになります。

環境分野では、2018年度に策定した環境ビジョン2030で掲げるCO2排出量の削減目標について、2020年5月にScience Based Targets(SBT)の認定を取得しました。気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への対応としては、2019年度に実施した気候変動のシナリオ分析をさらに進化させ、当社グループにおける気候変動リスクと機会について財務インパクトの影響度評価を実施し、本レポートで評価結果を開示しています。

このような取り組みが評価され、国際的な環境非営利団体CDPの森林・気候変動・水セキュリティの2020年投資家質問書ではトリプルA評価をいただくとともに、同団体のサプライヤー・エンゲージメント評価において「リーダーボード」に選出いただきました。

当社グループは、着実に「人のために働く」の実践を形にしつつあります。他方で、欧州での人権・環境デュー・ディリジェンス義務化の動きや世界中で広がるCO2排出ネットゼロ宣言の表明、生物多様性の保全と再生など、社会が期待する企業の責任や役割はより高い水準に移行しています。「人のために働く」はSDGsとも重なる価値観です。さまざまなステークホルダーの皆様の声を起点としたESG活動を志向し、社会にインパクトのある価値を提供できるよう努めてまいります。

不二製油グループ本社株式会社
最高ESG経営責任者(C“ESG”O)

門田 隆司