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不二製油グループ本社

年頭所感

2015月1月5日

   あけましておめでとうございます。

   昨年、当社グループは新中計「ルネサンス不二2016」を発表しました。
   これは世の中や食の変化を長期的に見すえた活動計画です。2030年に当社グループの「ありたい姿」を描くことからはじめ、「ありたい姿」のために2020年までに私たちが到達すべきことは何かという「あるべき姿」を明確にし、それらの実現に向け2016年までになすべきことをまとめました。
   1960年に制定した当社経営基本方針には、「時代の進展に応じ経営全般にわたって不断の革新を断行する」と明記しています。それ以来「顧客第一主義」「社会への貢献」を掲げ、さまざまな課題に果敢に挑戦してまいりました。私どもグループは、時代の変化の中で、今まさにさらなる変革が求められています。昨今、社会環境、事業環境はすさまじいスピードで変化しています。従来通り、慣例通りでは変革は生まれません。「ルネサンス不二」というスローガンには、創業当時の精神に立ち返り、「変革に向かって挑戦する」私どもの決意が込められています。

   中計では2016年までの3年を「グローバル経営体制確立への3年間」と位置づけました。東南アジア、中国、欧米の各エリアへの権限委譲を進め、「コスト」「スピード」「現地化」をキーワードに体制づくりを行っていきます。2012年に設立したアジア地域の統括会社「フジオイルアジア」に続き、今年は、中国地域を統括する「不二富吉(上海)企業管理有限公司」を設立します。中国各地のグループ会社の力を結集し、現地での意思決定を推進し、スピード経営を実現します。製品と市場の双方に依拠する地域統括経営を推進します。
   今年は、海外初の研究開発センター「アジア研究開発センター」をアジアの情報が集まるシンガポールに開設します。アプリケーション開発、提案営業を行っている「フジサニープラザSINGAPORE」も同センターに移設し、製品開発、アプリケーション開発、市場開発を一カ所に集中させます。また日本では「不二テクノセンター(仮称)」の建設に着手し、新規事業や新技術・新製品を創出する不二製油グループの未来の技術革新の中心拠点と位置付け、グローバル研究体制を構築し製品開発力を強化してまいります。

   また、昨今、乳製品などの動物性たん白資源の構造的な不足が問題となってきております。そんな中、昨年は植物性たん白資源の代表である大豆で、国内初めての試みを行いました。 大豆のおいしさを広く伝えることに賛同していただいた企業・団体と、まめプラス委員会を立ち上げ、期間限定で「まめプラスカフェ」(東京・青山)をオープンしました。当社開発の世界初USS製法によるプレミアム豆乳(「豆乳クリーム 濃久里夢」「低脂肪豆乳 美味投入」)を使ったお料理やデザートが、一般のカフェやレストランで提供されました。「不二製油はいつからカフェをするようになったのだ?」というお声がありましたが、これは当社グループの技術にもとづいた「ものづくり」に、「ものがたり」つまり「ことづくり」を加えた取り組みのひとつで、店舗を経営するというわけではありません。私どもは食品素材メーカーですのでBtoB企業です。しかし最終の消費者であるConsumerのことを考えなければ、Bであるお客様のお役に立てるとは言えません。ですから、私どもは「B to B for C(=Consumer)」という考えで、Bであるお客様のお客様であるCに価値を感じていただける製品を社会に提供していきたいと考えており、今回の試みはそれを具体化させたひとつです。
   このUSS製法は、今年開催されるミラノ万博で、日本の新しい食品加工技術として紹介されます。世界のすべての人が求める「おいしく食べて健康になれる生活」を支援し、これからもさまざまな「ものがたり」をつくっていきます。
   2015年、不二製油グループはお客様のニーズを知り、お客様のニーズを創造するマーケティング力、それを支え具現化する技術力を強化し、「ルネサンス不二2016」の達成に向け挑戦してまいります。本年もよろしくお願いいたします。

2015年1月1日


代表取締役社長 清水 洋史