ニュースリリース
2008年3月期 決算発表
2008年5月8日
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(注)本決算中の金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
[2008年3月期 決算発表]
2008年3月期決算を5月8日(木)午後、東京および大阪証券取引所記者クラブで発表いたしました。概要は次の通りです。詳細は決算短信(PDF)をご覧ください。
記
2008年3月期の概況
食品業界におきましては、原材料価格の高騰が続き、依然として厳しい事業環境が続く中、「食の偽装」問題などにより、食の安全・安心への取り組み強化がより一層求められております。
当社グループは「安全・品質・環境」を最優先することを経営の前提に、「コアビジネスの強化」「海外展開の加速」「コンプライアンスの徹底」を新たな経営方針として、中核事業における競争力や開発力の強化、海外における拠点拡充と提案営業の展開とともに、社会に信頼される企業への更なる取り組みを強めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度における業績は、売上高は2,140億79百万円(前期比15.8%増)、営業利益は76億55百万円(前期比7.9%増)、経常利益は69億31百万円(前期比6.7%増)となりましたが、大豆たん白事業に係る特別損失などにより、当期純損失は8億41百万円(前期は純利益32億59百万円)となりました。
2008年3月期の連結業績(2007年4月1日~2008年3月31日)
売上高 (百万円) | 営業利益 (百万円) | 経常利益 (百万円) | 当期純利益 (百万円) | |
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2008年3月期 | 214,079 | 7,655 | 6,931 | △841 |
2007年3月期 | 184,910 | 7,095 | 6,498 | 3,259 |
伸長率 | 15.8% | 7.9% | 6.7% | - |
[当期の部門別概況]
油脂部門
国内では、フライ用油脂が伸び悩んだものの、チョコレート用油脂や機能性油脂などのスペシャリティ製品が順調に推移し、大幅な増収となりましたが、利益面では原料価格高騰の影響を受けて前期を下回りました。
海外グループ会社では、前期に引き続きチョコレート用油脂が好調に推移し、特に欧米の油脂子会社が大幅な増収増益となり業績に貢献しました。
以上の結果、当事業の売上高は864億86百万円(前期比29.1%増)、営業利益は国内の減益を海外でカバーし、40億84百万円(前期比16.9%増)となりました。
製菓・製パン素材部門
国内では、ホワイト系・カラー系の業務用チョコレートを中心に順調に伸びました。その他、クリーム類での低カロリーなどの特徴ある新製品、マーガリン・ショートニング類は、シートマーガリンの売上が伸び悩んだものの、乳製品に代わる機能性マーガリンや、フィリング類でのコストダウンや新製品などの寄与もあり、売上高、利益ともに前期を上回りました。製菓・製パン素材輸入販売は、海外乳製品価格の高騰が続いたものの、バター使用製品を中心に着実に拡販し、増収増益となりました。
国内子会社のデザート類は従来品の減少を補うヒット製品が生まれず、原材料価格の高騰もあり、売上高、利益ともに前期を下回りました。
海外では、インドネシアの子会社が売上高は伸びたものの原料高により利益面では前期並みとなりました。シンガポールの子会社は新製品の開発や積極的な拡販に取り組んだ結果、大幅な増収増益となり、業績に貢献しました。
以上の結果、当事業の売上高は895億90百万円(前期比12.3%増)、営業利益は54億84百万円(前期比12.0%増)となりました。
大豆たん白部門
大豆たん白素材は、国内では、食肉、健康市場での減少を、冷食、惣菜市場での増加でカバーし、数量、売上高 は前期並みとなりましたが、利益面では競争激化、原材料価格の高騰により、前期を下回りました。海外では、中国における同部門の子会社は中国国内の競争激化に加えて、原料大豆の高騰により利益面では厳しい状況が続きました。
大豆たん白食品は、業務用での落ち込みを堅調な生協向けがカバーし、売上高は前期を上回りましたが、利益面ではコスト削減を行ったものの、原材料価格の高騰、中国食品問題の影響を受け、前期を下回りました。
大豆ペプチドは、発酵・培地用途向け販売は概ね前期並みでしたが、その他の市場での販売が振るわず、数量、売上高は前期を下回りました。中国における同部門の子会社は、利益面では前期より改善しましたが、黒字化には至りませんでした。
水溶性大豆多糖類は、酸性乳飲料用途向けなどが回復し、売上高、利益ともに前期を上回りました。
豆乳は、高機能新製品を投入したものの市場の縮小が続き、競争激化、原材料価格の高騰により売上高、利益ともに前期を下回りました。
大豆関連商品の通信販売は、健康サプリメント市場の縮小により売上高、利益とも前期を下回りました。
以上の結果、当事業の売上高は380億2百万円(前期比0.4%減)、営業損失は19億14百万円(前期は営業損失12億94百万円)となりました。
このような状況下、固定資産の減損会計基準により、当社及び子会社の保有する豆乳製造設備、中国子会社の保有する大豆ペプチド製造設備および大豆たん白素材製造設備につき、50億73百万円の特別損失を計上いたしました。
次期の見通し
今後の見通しにつきましては、米国サブプライムローン問題による世界経済の減速懸念や、原油などの原材料価格の高騰による製品価格上昇などにより、景気の先行きに不透明感が増すものと予想されます。
当社を取り巻く事業環境においても、原材料価格の高止まりや企業間競争の激化など、引き続き厳しい状況が予想されます。
このような状況下、当社グループは新中期経営計画「革進・実行 2010」の目標達成に向け積極的に取り組んでまいります。
油脂部門では、引き続き旺盛な海外でのチョコレート用油脂需要に対応し、シンガポールでの新たな生産設備稼動などで生産能力を増強するとともに拡販に注力します。国内ではパーム油事業の強化を図ります。
製菓・製パン素材部門では、好調なホワイト系やカラー系のチョコレートを増産するとともに、顧客視点の機能性新製品を投入し、事業の拡大を図ります。
大豆たん白部門では、品種統廃合による開発、生産、販売のスリム化・コストダウンを進めるとともに、高機能・高品質新製品を投入し、業績改善に努めます。
通期の業績予想数値は、売上高2,372億円(10.8%増)、営業利益80億円(4.5%増)、経常利益68億円(1.9%減)、当期純利益36億円(今期は純損失8億41百万円)を見込んでおります。
2009年3月期の連結業績予想(2008年4月1日~2009年3月31日)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |||||
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百万円 | (%) | 百万円 | (%) | 百万円 | (%) | 百万円 | (%) | |
第2四半期連結累計期間 | 112,300 | 14.4 | 3,000 | 31.8 | 2,500 | 25.9 | 1,400 | 31.7 |
通期 | 237,200 | 10.8 | 8,000 | 4.5 | 6,800 | △1.9 | 3,600 | - |
以上
※ 上記の予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想値と異なる場合があります。