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CFOメッセージ

収益性の回復と財務体質の改善

CFOに就任しました前田でございます。
入社以来、日本のみならず欧州や東南アジア地域で財務経理分野を中心に従事してきました。これまでの経験を活かし、グローバルなファイナンスの視点から不二製油グループの企業価値向上に貢献することをお約束します。2023年度通期計画や中期経営計画「Reborn 2024」の各施策への対応に加え、日々変わる事業環境の変化への対応を進めることで、業績改善や財務改善を果たしていきます。

2022年度は、新型コロナウイルスからの回復により緩やかな経済成長はみせたものの、世界的なインフレの進行や各国金融政策による景況感の悪化、エネルギーコスト、原材料価格の高騰等から国内においては節約志向が進むなど事業環境は大変厳しい1年となりました。業績も増収減益となり、特に米国の植物性油脂事業、業務用チョコレート事業、中国の乳化・発酵素材事業、日本の大豆加工素材事業において、大きく減益となりました。財政状態においては、CCCは11日短縮したものの原材料価格の上昇による運転資本の増加、円安換算の影響もあり、総資産は522億円の増加。有利子負債も196億円増加する結果となり、ネットD/Eレシオは0.80倍と2021年度期末比+0.07上昇しております。

2023年度は減収増益を計画しております。2022年度の米国ブラマーの一過性減益要因の回復と適正な価格政策の継続、数量増を折り込んでおります。
財務戦略では、上記増益要因に加え、キャッシュ・フローを適正にコントロールすることで、財務体質の改善を図ります。原料相場の安定を前提に在庫圧縮を主にCCCを更に6日短縮する98日とし、営業キャッシュ・フローを400億円創出する計画としています。

中期経営計画「Reborn 2024」より事業ポートフォリオ経営を推進するツールとして新たに「FUJI ROIC」の導入を始めており、2023年4月には外部環境の変化を踏まえ、米国油脂会社の固定資産の譲渡を行い、高付加価値化へ事業ポートフォリオの入替を図っております。
2022年度全社ROICは2.0%でありましたが、2023年度は3.3%まで改善する計画としております。

投資家の皆様とのコミュニケーションは大変重要だと考えております。対話を通じて、不二製油の企業価値向上への取り組みを進めてまいります。皆様のご指導ご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。

最高財務責任者(CFO)

前田 淳