北米植物油脂事業拡大に向けた新会社設立

不二製油グループ本社株式会社（本社：大阪、代表取締役社長：酒井幹夫：以下、「不二製油グループ」）は当社の連結子会社であるFuji Specialties, Inc.（米国デラウェア州：以下、「FSI」）と伊藤忠商事株式会社（本社：東京、代表取締役社長COO：石井敬太：以下、「伊藤忠商事」）のグループ企業で、ニューヨークに本社を置くITOCHU International Inc.（以下、「III」）による新たな合弁会社、Fuji Oil International Inc.（以下、「FII」）を、競争法に基づく必要な手続及び対応が完了すること等一定の事項を前提条件として、2022年3月（予定）に設立することで合意いたしました。新合弁会社FIIは、当社グループおよび伊藤忠グループ双方の強みを活かすことで、北米植物性油脂市場において販路拡大や新規顧客の開拓、コストメリットの創出などを行い、このアライアンスを通じて、北米市場でのプレゼンス向上を図ってまいります。

当社グループは、従前よりFSI傘下のFuji Vegetable Oil, Inc.(以下、「FVO」)においてパーム油やヤシ油等の南方系油脂を原料にして、製菓製パン用油脂などの開発・製造・販売を行ってきました。また近年のノントランス脂肪酸油脂に対する北米市場での需要拡大を受けまして2018年に新たにFuji Oil New Orleans, LLC（以下、「FVN」）を設立し、本年10月より二拠点での生産体制を整備しました。IIIは北米市場において、100％出資会社でプレミアム油脂といわれるヒマワリ油や米油の製造、販売に強みを持つOilseeds International Ltd.（以下、「OSI」）を通じて事業を展開してきました。
北米の植物性油脂市場におきましては、バイデン大統領の就任以降、クリーン燃料政策により大豆油の需要が再生可能ディーゼル燃料用に急拡大しており、今後食品市場での大豆油供給や価格については、影響が出てくると予想されます。新会社FIIはFVO、FVN及びOSIを傘下に有し、各社の従来事業を繋ぎ、協業させながら事業を拡大していきます。協業の範囲は、原料、製造、販売まで多岐に亘りますが、北米食品市場での大豆油以外の需要増加が見込まれる中、それぞれが保有する原料の相互活用や製造受委託の実施、販売においては市場セグメント、販売エリアを相互に補完しながら、安定した供給体制の強化と付加価値製品の創出により市場シェアを高めてまいります。

不二製油グループと伊藤忠商事は両社の持続的な企業価値向上を目指して、新会社FIIを通じて大きく変化する北米植物油脂市場での更なる成長を実現いたします。

新会社関係図